はじめに:バイブコーディングとの出会い
こんにちは。MechaToraを運営している者です。私は元々、人事・労務の仕事をしていた文系出身者です。プログラミング経験は独学で少しかじった程度で、本格的なWebアプリケーション開発は未経験でした。
そんな私が、現在15個以上のWebアプリを公開できているのは、Claude CodeというAI支援開発ツールのおかげです。この記事では、Claude Codeを使った「バイブコーディング」の実践体験と、そこから得た気づきを共有します。
- Claude Codeとは何か、どんなツールなのか
- バイブコーディングの実際の開発フロー
- AI支援開発のメリット・デメリット
- 非エンジニアでもWebアプリを作れる理由
- 実際に開発したアプリの事例
1. Claude Codeとは?
Claude Codeは、AnthropicのAIアシスタント「Claude」をベースにした、プログラミング特化型のツールです。コマンドライン(ターミナル)から対話形式で開発を進められる点が特徴です。
従来のコーディングとの違い
| 項目 | 従来のコーディング | Claude Code(バイブコーディング) |
|---|---|---|
| 開発方法 | 自分でコードを一行ずつ書く | AIに指示を出し、コードを生成してもらう |
| 必要な知識 | 言語仕様、ライブラリ、フレームワークの深い理解 | 何を作りたいか明確に説明できる能力 |
| エラー対応 | 自分でデバッグ、Stack Overflowで検索 | AIがエラーを解析し、修正案を提示 |
| 開発速度 | 経験に大きく依存 | アイデアを形にするまでが非常に早い |
2. 実際の開発フロー:地震モニターを作った例
実際にClaude Codeで「地震モニター」アプリを開発した時の流れを紹介します。
ステップ1:要件を伝える
私がClaude Codeに最初に伝えた内容:
「気象庁APIから地震情報を取得して、リアルタイムで表示するWebアプリを作りたい。震度、マグニチュード、震源地を一覧表示し、地図上にも表示したい。」
ステップ2:Claude Codeが設計を提案
Claude Codeは、以下のような構成を提案してくれました:
- HTML/CSS/JavaScriptで構築
- 気象庁のJSON APIを使用
- Leaflet.jsで地図表示
- 定期的にデータを更新する仕組み
ステップ3:コード生成と修正
Claude Codeがコードを生成し、私が「もう少しデザインを見やすくして」「スマホ対応にして」などとリクエストすると、即座に修正してくれます。
ステップ4:デプロイ
GitHub Pagesへのデプロイ方法も教えてくれ、数時間で公開まで完了しました。
従来の方法なら数週間かかりそうな開発が、わずか1日で完成しました。しかも、レスポンシブデザイン対応、エラーハンドリング、コメント付きの綺麗なコードが生成されました。
3. バイブコーディングのメリット
メリット1:アイデアを即座に形にできる
「こういう機能が欲しい」と思ったら、その場でClaude Codeに伝えて実装できます。思いついたアイデアが冷めないうちに形にできるのは、非常に大きなメリットです。
メリット2:学習コストが低い
従来のプログラミング学習では、言語の文法、ライブラリの使い方、デザインパターンなど、膨大な知識を事前に学ぶ必要がありました。Claude Codeを使えば、「作りたいもの」を明確に説明できれば、技術的な詳細は後から学べます。
メリット3:ベストプラクティスを自然に学べる
Claude Codeが生成するコードは、業界のベストプラクティスに沿っています。そのコードを読むことで、「なるほど、こう書くのか」と自然に学習できます。
メリット4:複数の技術スタックを扱える
私は当初、JavaScriptしか知りませんでした。しかしClaude Codeのおかげで、Python(社会保険ニュース収集)、R言語(データ分析チュートリアル)など、複数の言語を使ったプロジェクトを実現できました。
4. バイブコーディングのデメリット・注意点
良いことばかりではありません。実際に使って感じたデメリットもあります。
デメリット1:基礎理解がないと応用が効かない
AIに頼りすぎると、「なぜこのコードが動くのか」を理解しないまま進んでしまいます。後で独自の機能を追加したい時に困ることがあります。
生成されたコードを必ず読み、分からない部分はClaude Codeに「このコードの意味を教えて」と聞くようにしています。少しずつ理解を深めることが大切です。
デメリット2:AIの提案が必ずしも最適とは限らない
Claude Codeは優秀ですが、プロジェクトの全体像を完全に把握しているわけではありません。時々、過剰に複雑な実装を提案してくることがあります。
デメリット3:依存しすぎるリスク
AIツールが使えない環境になった時、何もできなくなる恐れがあります。定期的に「AIなしで書けるか」を試すことも重要です。
5. 非エンジニアでも開発できる理由
私のような文系出身者でも、なぜWebアプリを作れたのか。それは、プログラミングの本質が「問題解決」だからです。
重要なのは「何を作りたいか」を言語化する力
Claude Codeを使う上で最も重要なのは、「自分が何を実現したいのか」を明確に説明できる能力です。これは、プログラミングスキルよりも、論理的思考力やコミュニケーション能力に近いものです。
人事の仕事で培った「要件定義」「フロー設計」の経験が、実はプログラミングに直結していました。
80点で公開する勇気
完璧主義を捨て、「80点で公開して、フィードバックを得ながら改善する」スタイルに切り替えました。Claude Codeのおかげで修正が簡単なので、この方法が現実的になりました。
6. 実際に開発したアプリ事例
Claude Codeで開発した主なアプリを紹介します:
- 料理提案アプリ(CookSuggest):冷蔵庫の食材からレシピを提案。JavaScript + CSS
- 地震モニター:気象庁APIを使ったリアルタイム地震情報表示。Leaflet.js + API連携
- 社会保険ニュース収集:Python + BeautifulSoupでWebスクレイピング
- R言語・Tidyverse学習サイト:全24章、50,000語超のチュートリアル。HTML + CSS
- 資格試験カレンダー:主要資格の試験日程を一元管理。データ管理 + UI設計
これらすべて、Claude Codeなしでは実現できなかったプロジェクトです。
7. これから始める人へのアドバイス
アドバイス1:小さく始める
いきなり大規模なアプリを作ろうとせず、「ボタンを押すとメッセージが表示される」レベルの簡単なものから始めましょう。
アドバイス2:AIに頼りつつ、理解も深める
「なぜこう書くのか」を常に意識し、生成されたコードを読む習慣をつけましょう。
アドバイス3:失敗を恐れない
AIがあれば、失敗してもすぐに修正できます。どんどん試して、どんどん失敗しましょう。
まとめ
Claude Codeによる「バイブコーディング」は、プログラミングの民主化を実現するツールだと感じています。従来は一部のエンジニアしか実現できなかったアイデアを、今では誰でも形にできる時代になりました。
もちろん、AIはあくまで「道具」です。最終的に重要なのは、「何を作るか」「誰のために作るか」というビジョンです。技術的なハードルが下がった今、アイデアと情熱があれば、誰でも開発者になれます。
あなたも、頭の中にあるアイデアを形にしてみませんか?